【腕を挙げると肩が痛い】原因を理解して予防しよう!

こんにちは!院長の平井です^ ^

だいぶお久しぶりになってしまいましたが…
今日も症例報告をしていきたいと思います!


腰や肩が痛い、40代の男性が来院です。
腰は25年前に野球で痛めてしまい、それ以来のモノで、今はそれより、
段々右腕が痛くて挙がらなくなってきてしまっている…との事でした。

また、腰に手を回す時も、右はかなりキツくて痛みも伴うご様子です。


痛みを感じる場所、
痛みの出る角度、
姿勢など、
痛みの出る条件や、お身体の状態を診させて頂き、分析していくと…

この方、肩甲骨の開きが凄いんです。

肩甲骨が外側に開くということは、つまり
〈巻き肩〉や〈猫背の状態〉と言うことです。


人は腕を挙げていく際に、肩の関節だけでなく
〈肩甲骨が一緒に回転する〉事で100%の可動域を得る事が出来ます
これを【肩甲上腕リズム】と呼ぶのですが、簡単に言ってしまえば、
腕を真上に180°挙げていく時、〈肩関節は120°分〉〈肩甲骨は60°分〉動きますよ

と言う事です。それなのに、この人のように肩甲骨が大きく離れてしまっていると…
肩甲骨が体(胸郭)に張り付いてしまう形になり、うまく回転出来なくなるので、
腕だけで無理やり挙げようとしてしまいます。
その結果、肩関節周辺で筋肉が炎症を起こしたり、
骨同士に滑液包の挟み込み(インピンジメント症候群)が生じて痛みが出るのです。
(大体、120°くらい挙げた所から痛みが出始める事が多いように思います)


なので治療としては、
当然患部を直接マッサージなどはせず、
全体の姿勢(特に上半身)を改善させ、肩甲骨の動き易さを出したり、
肩甲骨の動きを止めてしまっている筋肉を丁寧にリリース
していくことで、
挙げていく時の痛みはほぼ無くなりました^ ^

腰に手を回す動作は、まだ少し痛みもあり、可動域の制限が残るので、改善の余地ありです。

やはり、
“患部のみを狭い視野で見る”のではなく、
“身体全体の様子を注意深く観察・分析していく”事が大切ですね。


そもそもの、肩甲骨の動きの悪さに繋がった姿勢の悪さは、
流石に改善には時間を要します。なので、
今後ご自分でも出来るエクササイズや、日常生活で注意して頂きたい事などをお話しさせて頂き、
次回またどのくらいで来て頂くといいですよ、と目安をお伝えしてこの日は終了となりました。

いかがだったでしょうか?
普段からストレッチなどをされる方はいらっしゃいますが、たまに、
「痛いけど無理やりやってたら、◯◯が酷く痛むようになっちゃって…」
と来院される方がいます。過去にも、部位は違えど数人そう言う方がいらっしゃいました。

今回のケースもそうですが、
関節がうまく動かない事には理由があります。ストレッチや運動をした時に、筋肉が伸びるような痛みや、やってるうちに痛みが無くなる程度の動きの制限なら良いのですが、
“明らかに嫌な痛み”や”関節周辺の痛み”、”強い動きの制限”などがある場合は、注意が必要です。

まずは、その痛みや、動き辛さの原因があるはずなので、それを解決してあげない事には、
今回のような強い痛みに発展してしまう可能性があります


一番は、我々専門家に診せるのが間違いないですが、もし難しいならせめて自身の姿勢を見直す事です。

姿勢が正しくなるだけで、動作が改善するケースはかなりあります。

今回のようなケースなら、
背筋を伸ばして胸を張る、その状態で腕を挙げるだけでも普段より肩甲骨が動きやすくなり痛みも減ります

その状態で動かす意識をするだけで、良くなる症状もあるので、
もし痛い所があったら、そこだけに意識を向けるのではなく、
普段の過ごし方や姿勢を見つめ直してみて下さい
。何か分かるかも知れません^ ^

なかなか良くならない肩の痛みでお悩みの方は、
是非一度、伊那整体院雅にご相談下さい^ ^